A. 食べない原因は味やにおいなど、子どもによってさまざま。様子を見ながら、原因を探り対策していきましょう。
ご質問ありがとうございます。
離乳食期のお子さんがいる場合、外出時にはベビーフードは欠かせないですが、食べてくれないとなると大変ですよね。
なぜベビーフードを食べてくれないのかはその子によって違いますので、いくつかの観点から解決方法をアドバイスします。
ベビーフードの味やにおいが苦手

そもそもベビーフードの味が好みでなければ食べてくれないのは当然ですよね。
特に主菜の場合、普段の手作りの離乳食で味付けなどをほぼしていないものを食べている赤ちゃんにとっては、ベビーフードの味付けがしっかりしすぎていて食べにくいことがあります。
このようなときはそのまま食べさせるのではなく、おかゆや軟飯と混ぜてあげることで食べやすくなります。
また、ベビーフードのレトルト特有のにおいが苦手な子もいます。この場合は市販のベビーフードは「レトルトパック」「瓶入り」「フリーズドライ」という形状があり、レトルトよりも瓶入りの方がにおいは少ないので、こちらを選んでみてもよいと思います。
月齢が進んでいると瓶入りが無い場合もあります。このときは味同様、おかゆや軟飯と混ぜてあげることで食べやすくなります。
食感・硬さが合わない

レトルトや瓶詰めの加工上、ベビーフードの大きさ・形状は月齢に合わせてありますが、普段の離乳食と食感・硬さが異なる場合があります。
この場合は実際の月齢よりも進んだベビーフードがよい場合もありますし、おかゆや軟飯に混ぜてあげてもよいと思います。
おやつなどをあげてしまいお腹が空いていない

外出しているとお子さんがぐずってしまうこともあります。そんなとき、普段とは違う時間にミルクや母乳をあげたり、ちょっとしたお菓子などをあげたりしてしまうことがありますよね。
そうすると、ご飯の時間になってもお腹が空かなくて食べてくれないことも。そんなときは少し時間を空けてからあげるか、体を動かしてお腹が空いたころにあげるなどの工夫をしてみましょう。
外出先でのベビーフード以外の食事を用意する

離乳初期で1回食であれば、母乳やミルクをあげることで、1食飛ばしても問題ありません。
2回食以降の場合、時期にもよりますが、月齢に合わせて作った離乳食を冷凍して保冷剤を付けて持参してもOK(食中毒警報が出ているような高温多湿な時期はやめましょう)。電子レンジなど、温める調理器具があるかも確認できるといいですね。
完了期になれば、食パンやロールパン、バナナなど常温で持っていけるものを用意します。ホットケーキを小さめに作り冷凍しておいて、出かけるときにそのまま持参し、自然解凍で与えても良いでしょう。
実は私の次男もベビーフードを食べなくて、トマトジュースやにんじんジュースで作ったホットケーキを冷凍して持参していました。(※飲食店での場合はあらかじめ、乳幼児用の食事を持参してよいか確認してください)
このような場合、いつもの離乳食のときよりも栄養バランスが偏りがちになりますので、その前後の食事で主菜・副菜を中心に食べさせるようにしましょう。
子どものペースに合わせて対応しましょう
最後にベビーフードの適量についてですが、基本的には離乳食の月齢の量と一緒です。
ただ、母乳・ミルクをあげている場合は月齢・回数により食べる量が少なくなる場合があります。個人差がありますので、様子を見てあげてくださいね。
ベビーフードを食べてくれないのは、多くの親が経験する悩みです。まずは、何が原因で食べないのか赤ちゃんの様子を観察することから始めてみましょう。
味の濃さ、においをやわらげる工夫のほか、食べるタイミングの見直しなど、少しの工夫で食べてくれることもありますよ。
焦らず、お子さんのペースに合わせて対応していきましょう。
■回答してくれたのはこの方■

山本 理江 先生
管理栄養士・フードコーディネーター。乳幼児健診での食事指導や離乳食~幼児食教室に携わる。食育講演、子育てに関する講演および料理教室なども行っている。
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