【卵】離乳食の下ごしらえ|栄養や選び方、調理のポイントなど詳しく解説

ビタミンCと食物繊維以外の栄養素をほぼすべて含む卵は、赤ちゃんのたんぱく源として欠かせない食品です。

調理法により食感や味も変わるので、マンネリ化しやすい離乳食メニューの救世主になることでしょう。

ただし、食物アレルギーを引き起こしやすい食材なので、与え方や調理法などには注意点もあります。ここでは、卵の選び方や、おいしく調理するコツや保存方法、月齢別の形状を紹介します。

離乳食の卵はいつから食べさせていい?

卵を食べさせることができるのは、離乳初期の後半、生後6か月ごろからです。

アレルギーの出やすい食材のため、以前は生後7~8か月ごろからのスタートが推奨されていましたが、遅めに与えてもアレルギーの予防にはつながらないことが分かったため、ガイドラインが改訂されています。

豆腐や魚などのたんぱく源の食材に慣れてきた生後6か月ごろに、まずは卵黄のみから始めましょう。

卵の栄養は?

赤ちゃんのからだ作りに必要なカルシウムや鉄、ビタミンB群も豊富な卵は、良質なたんぱく質も摂れます。

たんぱく質には、人間の体内でつくることができない必須アミノ酸がバランスよく含まれているため、非常に栄養価の高い食品です。

ぜひ、離乳食にもうまく取り入れて栄養価の高い食事にしてあげたいですね。

美味しい卵の選び方は?

賞味期限をみて、できるだけ新鮮なものを与えましょう。購入後は、常温保存ではなく早めに冷蔵庫に入れるのがベストです。

調理のポイント

初めての卵は固ゆでした卵黄少量からスタート

卵白がアレルギーの原因になることが多いので、まずは卵黄のみからスタートさせましょう。長く加熱することでアレルギーのリスクを減らせるので、卵は固ゆでするのがポイントです。

一番最初にあげるときは、20分以上ゆでた卵の卵黄の中央部分(卵黄のまわりは卵白と接着しているので使わない)を、まずは耳かき一杯程度の量を目安に与えてください。

固ゆでした卵は早めに卵黄と卵白を分ける

完成したゆで卵を、卵黄と卵白部分に分けます。このとき、熱が冷めるまで放置していると、卵白部分のアレルギー成分が卵黄に移ってしまう可能性があるので、早めに分けるのがベストです。

生卵の状態から分けるより、簡単にむけてラクチンですよ。

卵黄はラップに包んで保存

卵黄部分はラップにくるんで指でつぶすと簡単にほぐれます。スプーンなどでつぶすよりラクですよね。そのまま小分けしてフリーザーバッグに入れれば、冷凍保存もできちゃいます。

冷凍保存のコツ

卵黄はラップに包んでフリーザーバッグに

ほぐした卵黄は、ラップに包んで1回分を小分けしてフリーザーバッグに。卵白部分は、冷凍すると水分が抜けてしまうので冷凍保存には不向きです。

調理済みの卵料理はラップに包んで冷凍可能

錦糸たまごや卵焼きなど、調理済みの卵料理はラップに包んで冷凍保存可能です。

各時期別の卵のやわらかさ・大きさの目安は?

離乳初期

卵黄少量(耳かき一杯程度)からはじめましょう。固ゆでにした卵黄を、つぶすか裏ごしして水分で伸ばしてペースト状にします。

離乳中期

固ゆでにした卵をつぶすか裏ごしして、水分を加えてジャム状にします。

卵黄を1/2~1個ほど食べられるようになったら卵白を与えてみましょう。最初は耳かき一杯程度から徐々に増やしてみましょう。

ゆで卵だけでなく、全卵を使って加熱した卵豆腐や茶碗蒸しなどが食べられるようになります。

離乳後期

固ゆでにした卵を、5mm大にきざみます。

ゆで卵だけでなく、炒り卵なども食べられるようになりますが、半熟ではなくしっかりと加熱してください。

離乳完了期

固ゆでにした卵を、1cm大にきざみます。

ゆで卵だけでなく、目玉焼きや卵焼きなども食べられるようになりますが、半熟ではなくしっかりと加熱してください。


■監修の先生

管理栄養士山本さん

山本 理江 やまもと まさえ 先生

管理栄養士・フードコーディネーター。乳幼児健診での食事指導や離乳食~幼児食教室に携わる。食育講演、子育てに関する講演および料理教室なども行っている。


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