なすはアクが強く下処理にひと手間が必要ですが、丁寧な下処理をほどこして加熱をするとトロトロになり、離乳食づくりにぴったりな食材になります。
また、だしなどもよく吸うのでほかの食材のうまみもプラスされます。
ここでは、おいしいなすの選び方や、おいしく調理するコツや保存方法、月齢別の形状を紹介します。
離乳食のなすはいつから食べさせていい?
なすを食べさせることができるのは、離乳初期の後半、生後6か月ごろから。
アクがあり、食物繊維も含まれているため、離乳食に少し慣れてきたと思ったら与えるようにしましょう。皮はかたいので、皮つきで与える場合は1歳以降にしてください。
なすの栄養は?
なすには食物繊維やカリウムが含まれています。カリウムは夏に不足しやすい栄養素なので、夏場になすを食べさせるのもおすすめ。
また、皮にはナスニンというポリフェノールの一種である栄養素が含まれています。実の部分には含まれていない栄養素なので、赤ちゃんの様子を見ながら、1歳以降に皮ごとやわらかくして食べさせてみてください。
美味しいなすの選び方は?
- ガクの部分が鋭くとがっている
- 皮の色が濃い
- 表面がなめらかでハリがある
調理のポイント
かたい皮はむいて調理
なすの皮はかたく赤ちゃんにとっては食べにくいため、ピーラーなどで丁寧に皮をむきましょう。離乳食後期ごろまでは皮をむくのが無難です。1歳以降、赤ちゃんの食べる様子をよく観察して、皮も食べられそうだと思ったら皮ごとやわらかくして与えてみましょう。
水でさらしてアクを抜きましょう
なすはアクが強い食材で、そのまま調理すると苦味や渋みが出てしまいます。なすを切ったあと、10分ほど水にさらしてアクを抜いてから、煮るようにしてください。
だしで煮るとうまみUP
なすはだしや調味料、ほかの食材のうまみをよく吸います。ですから、だしなどと一緒に煮るとうまみをなすが吸って、赤ちゃんもより食べやすくなりますよ。
冷凍保存のコツ
ペーストは製氷皿で冷凍すると便利
初期などで作るペーストは小さじ1ずつなど1回量をはかって、製氷皿に入れて冷凍保存すると便利です。
茹でて各時期のサイズに切ってから小分け冷凍
離乳食時期に合わせた形状に茹でたなすをラップに包んで保存したり、フリーザーバッグや小分けできる保存容器に入れて、小分け冷凍すると便利です。
各時期別のなすのやわらかさ・大きさの目安は?
離乳食初期
皮をむき、アクをぬいて加熱したなすをすりつぶしたり、裏ごしししてペースト状にします。赤ちゃんの様子を見ながらだし汁などでのばして与えてください。
離乳食中期
皮をむき、アクをぬいて加熱したなすを粗くすりつぶすか、2~3mmほどのみじん切りに。やわらかさは舌でつぶせる絹ごし豆腐くらい。
離乳食後期
皮をむき、アクをぬいたなすを指で軽く力をいれてつぶせる固さに加熱。5~8mmほどの角切りに。
離乳食完了期
皮をむき、アクをぬいたなすを指で力をいれてつぶせる固さに加熱。1cmほどの角切りに。赤ちゃんの様子を見て、皮つきでも食べられそうな時は皮ごとやわらかく煮て与えましょう。
■監修の先生
山本 理江 先生
管理栄養士・フードコーディネーター。乳幼児健診での食事指導や離乳食~幼児食教室に携わる。食育講演、子育てに関する講演および料理教室なども行っている。
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