夏野菜の代表格のピーマン・パプリカは、栄養価も高く、比較的安定した価格で年中店頭に並んでいるので離乳食として使いやすい食材です。ただし、苦みが強い野菜なので、調理の際には工夫が必要。
ここでは、ピーマン・パプリカの選び方や、おいしく調理するコツや保存方法、月齢別の形状を紹介します。
離乳食のピーマン・パプリカはいつから食べさせていい?
ピーマン・パプリカを食べさせることができるのは離乳中期7~8か月ごろから。皮がかたく、そのまま与えると赤ちゃんが食感を好まない場合があるので、調理の際は皮をむいてから与えていきましょう。
ピーマン・パプリカの栄養は?
ピーマンはビタミンCを多く含み、風邪の予防や免疫力UPの効果が期待できます。また、皮膚や粘膜を健康に保つために必要なβカロテンも豊富。
どちらの栄養素も、ピーマンよりパプリカのほうがより多く含んでいると言われています。
ピーマン・パプリカの選び方は?
表面にハリ・ツヤがあり、肉厚なものを選びましょう。
ピーマン・パプリカは中身から徐々に傷んでいくため、見た目には分かりづらい場合も。ヘタの部分をみて、変色していないか、ぴんとはっているかで鮮度を確かめることができます。
調理のポイント
しっかり加熱して、甘みを引き出す
ピーマンやパプリカは、加熱することで甘みが引き出されます。鍋でゆでるか、電子レンジで加熱してやわらかくする過程で、苦みを抑えることができます。
皮は加熱すると手でむきやすい
ピーマン・パプリカは、皮がかたいので、離乳中期~後期ごろまでは皮をむいて調理しましょう。
ピーマンは生のままだと皮をむきづらいので、大きめにカットし、加熱した後だと、つるんと手でむきやすくなりますよ。
パプリカは、生のままピーラーで皮をむいてもOK。
縦にカットすることで苦みを抑えて
ピーマンを調理するうえでポイントになるのが独特の苦み。ピーマンは縦に繊維が入っているので、細切りで使用する場合は繊維に沿って縦に切ると、細胞が壊れにくく苦みを抑えることができます。
ただし、繊維が残ると食感がかたくなりがちなので、よく火を通すようにしましょう。
冷凍保存のコツ
ペーストは製氷皿で冷凍するのが便利
中期などで作るペーストは小さじ1ずつなど1回量をはかって、製氷皿に入れて冷凍保存すると便利です。
細切りにしてフリーザーバッグに入れておくと調理するときに便利
細切りにカットしたピーマンやパプリカを保存袋に入れ冷凍しておくと、後期以降に魚や肉料理を作る際、さっと混ぜて調理できて便利です。
各時期別のピーマン・パプリカのやわらかさ・大きさの目安は?
離乳中期
指でつぶれるくらいまでやわらかく加熱して2~3mm大に切り、粗くすりつぶすか裏ごしして。
離乳後期
指でつぶれるくらいまでやわらかく加熱し、皮をむき5~7mm角に切って。
離乳完了期
指でつぶせるくらいまでやわらかく加熱して、1cm角に切って。または、5mm幅の細切りに切って与えても◎。
■監修の先生
山本 理江 先生
管理栄養士・フードコーディネーター。乳幼児健診での食事指導や離乳食~幼児食教室に携わる。食育講演、子育てに関する講演および料理教室なども行っている。
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