まずはここからスタート!基本のおかゆのつくり方

離乳食を開始し、最初に食べさせるおかゆ。ただし、離乳初期の赤ちゃんには、わたしたちがいつも食べている「おかゆ」とはちょっとちがった「10倍がゆ」をつくってあげましょう。

ここでは、10倍がゆからスタートする基本のおかゆづくりを紹介します。

まずは10倍がゆからスタート

そもそも、「10倍がゆってなに?」と思う方もいるかもしれません。

10倍がゆとは、米1に対して10倍の水を加えて炊いたおかゆのこと

例えば、米が30gだったら、水はその10倍の分量の300mlで炊く、というイメージです。

実際作ってみると「こんなに水を入れていいのかな」「うまく炊けるのかな」と少し戸惑うかもしれません。最初はまず1:10の比率を守って作ってみて、離乳食のおかゆの感覚を赤ちゃんと一緒につかんでいきましょう。

10倍がゆをマスターしたら、赤ちゃんのかむ力に合わせて水分量を変えるだけで、7倍がゆ、5倍がゆといった好みのかたさのおかゆが作れちゃいますよ。

まとめて作って冷凍保存すると便利!

赤ちゃんが初めて食べる10倍がゆ。できれば、毎回作りたてを食べさせてあげたい…。でも、少量のおかゆを調理するのって、火加減や水加減など案外難しいんです。

ある程度まとまった分量を一気に作るほうが失敗が少ないので、数日分まとめて炊いたものを小分け冷凍するのがおすすめ。正しい手順で冷凍すれば、作りたての状態をキープできるので安心してくださいね。

詳しい冷凍保存の方法についてはこちら。

10倍がゆのつくり方

では、実際に10倍がゆをつくってみましょう。

ここでは、米からつくる場合とごはんから作る場合、さらに調理器具別にそれぞれのつくり方を載せていますので、自分たちに合った方法で、ぜひ初めての離乳食作りトライしてみてくださいね。

鍋でつくる

炊飯器でつくる

電子レンジでつくる

各時期のおかゆの形状

離乳食が進んでいくと、赤ちゃんの食べ方も少しずつ発達していきます。それに合わせて、おかゆも徐々にわたしたちが普段食べている形状のものに近づけていきましょう。

生後5~6か月ごろ

10倍がゆをすりつぶしたもの。米粒がなくなるくらいになめらかなポタージュ状。

これがうまくごっくんできるようになってきたら、10倍がゆの米粒を少しずつ増やし、そのままの10倍がゆが食べられるように練習していきます。

生後7~8か月ごろ

7倍がゆ。舌と上あごでつぶせるくらいのかたさ。粒が少しあってもOK。

口の中に入れたらあごを上下に動かして、ほっぺたを膨らませてモグモグする動きがみられます。

生後9~11か月ごろ

5倍がゆ。歯ぐきでかんで食べられるかたさ。大人が食べるおかゆに近い形状。

口の中に入れると舌を使って食べ物を歯ぐきに移動させ、歯ぐきでかみかみする動きが見られます。

生後1歳~1歳半ごろ

軟飯。大人のごはんより少し水分多めなやわらかごはん。

おかゆの種類を示した月齢はあくまで目安です。どれくらいのかたさが適しているか分からなくなったら、赤ちゃんの食べている口の動きを見てみましょう。

つくったおかゆをひとくち食べさせてみて、飲みこみづらそうにしていたら、お湯を足したり、もうすこし細かくすりつぶしたりしてとろとろ感をプラスしてみて。

おかゆの進め方の注意点

離乳食のおかゆは、赤ちゃんの食べやすい形状で進めるのが基本。

ただ、10倍がゆの場合、母乳やミルクに比べてカロリー摂取が半分ほどになります。

月齢ごとの固さや粒の大きさを目安にしながら、十分な量の母乳やミルクを与えたり、上手に食べられる場合は早めに次の段階に移行することで十分な栄養を摂れるようになるでしょう。

赤ちゃんの様子を見ながらゆったりとしたペースで進めれば大丈夫です。

初めて食べるおかゆをマスターして、楽しい離乳食の第一歩を

赤ちゃんが初めて口にする離乳食・おかゆ。さまざまなシーンに合わせた作り方やコツを紹介しました。自分に合った作り方や保存方法などをマスターして、ぜひ、赤ちゃんと一緒に、これから長く続く食生活の第一歩を踏み出してみてください。


■監修の先生

管理栄養士山本さん

山本 理江 やまもと まさえ 先生

管理栄養士・フードコーディネーター。乳幼児健診での食事指導や離乳食~幼児食教室に携わる。食育講演、子育てに関する講演および料理教室なども行っている。


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