赤ちゃんは、離乳食を通して、飲み込んだり噛んだりすることを少しずつ覚えていきます。そのために食材の下ごしらえが必要になります。
ひと手間、下ごしらえをすることで、赤ちゃんの消化や吸収を助け、食べる力が育っていきます。
離乳食下ごしらえ 7つの基本調理法
ここでは離乳食調理でよく使う下ごしらえの方法をご紹介します。最初は大変かもしれませんが、少しずつ慣れていきましょう!
1.裏ごし
やわらかく加熱した食材を裏ごし器などの網目に通して食材の繊維を取り除き、なめらかにします。
トマトなど種と皮があるものは実だけを裏ごしでき、葉物類は繊維が多いので裏ごしすることでよりなめらかになります。特に離乳食初期によく使う方法です。
量が少ない初期のころはゴムベラを使って裏ごしをすると、裏ごしたものをきれいに取ることができるのでおすすめです。
2.すりつぶす
加熱した食材をすり鉢などを使ってすりつぶします。すりつぶしただけでは水分が足りず飲み込みにくいので、水分などを入れてかたさを調整しましょう。
3.すりおろす
食材をすりおろすことで繊維が断ち切れて、食材が簡単になめらかになります。りんごやきゅうりなどかたさのある食材をペーストにするときにおすすめ。
高野豆腐などの乾物や冷凍したパンもすりおろすと調理しやすく、すりおろしてから加熱すると火の通りも早いので時短調理にもなります。また、茹でた葉物類を棒状に冷凍してすりおろす方法もあります。
4.つぶす
かぼちゃ、いも、豆腐、バナナなどをフォークでつぶして食べやすい大きさにします。大きさは赤ちゃんの成長に合わせて変えていきましょう。食べる力が少しずつついてきた中期以降からよく使う調理方法です。
5.ほぐす
茹でた鶏肉や魚など、パサパサした食感の食材を箸やフォークなどを使ってほぐします。このとき、魚は小骨チェックも忘れずに!そのままだと食べにくいのでおかゆに入れたりと水分のあるものと一緒に食べさせると食べやすくなりますよ。
6.のばす
つぶす、裏ごしするなどした食材を飲み込みやすくするために、ゆで汁やだし汁などを少しずつ混ぜてとろとろの状態にします。成長に合わせて水分の量は調整を。
7.とろみをつける
パサついた食材などを喉ごしよく、食べやすくします。水溶き片栗粉やとろみのある食材でつけるなどいろいろなとろみのつけ方があります。
1.鍋を使った基本のとろみづけ
水溶き片栗粉をつくり、鍋に少しずつ加えて加熱しとろみをつけます。水溶き片栗粉を入れたら必ず1度煮立ててください。
2.さまざまなとろみのつけ方
鍋のほかにもこんなとろみのつけ方もあります。
- 水溶き片栗粉を電子レンジでチンしてとろみあんをつくり、食材に混ぜる。
- バナナやヨーグルト、おかゆなどとろみのある食材と混ぜ合わせる。
- とろみの素やホワイトソースの素などベビーフードを活用する。
赤ちゃんの様子を見ながら、ご自身の作りやすい方法を試してみてくださいね。
赤ちゃんの成長に合わせた下ごしらえを
この記事では、離乳食の基本の下ごしらえの方法をご紹介しました。大切なのは赤ちゃんの成長に合わせて調理をすることです。赤ちゃんが食べづらそうなときは水分を多くしたり、もっと食材をつぶすなど、赤ちゃんの食べている様子をよく観察しながら食材の下ごしらえをしていきましょう。
■監修の先生
山本 理江 先生
管理栄養士・フードコーディネーター。乳幼児健診での食事指導や離乳食~幼児食教室に携わる。食育講演、子育てに関する講演および料理教室なども行っている。
コメント