みずみずしく、夏の暑い時期にでも食べやすい夏野菜の代表・きゅうり。大人は生でそのままぽりぽり食べられますが、かたさや苦みがあるので、離乳食のメニューにする場合は赤ちゃんが食べやすいように工夫が必要です。
ここでは、おいしいきゅうりの選び方や、おいしく調理するコツや保存方法、月齢別の形状を紹介します。
離乳食のきゅうりはいつから食べさせていい?
離乳初期、5~6か月ごろから食べさせることができます。ほかの野菜と比べてもやわらかくなりにくい食材なので、必ず加熱し、はじめのころはすりおろす、もしくは裏ごししたものから与えましょう。
きゅうりの栄養は?
栄養価が高くないイメージがあるきゅうりですが、夏野菜らしく、食べると体を冷やす効果があると言われています。
また、カリウムが豊富なので、利尿作用があり体内に蓄積した余分なナトリウムを排出してくれます。特に暑い時期にはうまく離乳食メニューにも取り入れていきたいですね。
おいしいきゅうりの選び方は?
- 緑色が濃いもの。
- 皮の表面のイボイボが尖っているもの。
- 太さが均一なもの。
調理のポイント
皮はピーラーでむくのが便利
きゅうりの皮はかたく、また、苦みや青臭さの原因にもなるので、離乳後期ごろまでは皮をむいてから調理しましょう。ピーラーでむくのが簡単なのでおすすめ。
完了期ごろになったら、赤ちゃんが嫌がらないようであれば加熱した皮つきのきゅうりにチャレンジしてみてもいいかもしれません。
板ずりをして青臭さをカット
きゅうり独特の苦みや青臭さを抑えるには「板ずり」が効果的。まな板にきゅうりを置き、少量の塩をふりころころ転がしてください。
板ずりをしたらしっかりと塩を洗い流すのがポイント。その後皮をむき加熱してください。
離乳期は加熱してから与えるのが安心
きゅうりはかたく、生のままだと赤ちゃんがかみにくいことも。離乳期は加熱したものを各時期の大きさに刻んで与えるのがベスト。
【加熱方法】
きゅうりの皮をむいて縦半分にカットし、スプーンなどを使って種を取り除きます。2cm幅くらいに切り、鍋で15分ゆでます。
ここから月齢に合わせた大きさに刻んで与えてみましょう。初期は、皮をむきすりおろしたきゅうりをゆでてもペースト状にできますが、舌触りがざらつく可能性があるので、水分をしっかり足して加熱しましょう。完了期は、皮つきのままゆでても◎。
冷凍保存のコツ
ペーストは製氷皿で冷凍すると便利
初期などで作るペーストは小さじ1ずつなど1回量をはかって、製氷皿に入れて冷凍保存すると便利です。
ゆでて各時期のサイズに切ってから小分け冷凍
離乳食の時期に合わせた形状にゆでたきゅうりをラップに包んで保存したり、フリーザーバッグや小分けできる保存容器に入れて、小分け冷凍すると便利です。
各時期別のきゅうりのやわらかさ・大きさの目安は?
離乳初期
皮をむき、種をとったきゅうりを2cm幅にカットし、15分ゆでたものを裏ごしして。または、皮をむいてすりおろしたきゅうりをゆで、ペースト状に。
離乳中期
皮をむき、種をとったきゅうりを2cm幅にカットし、15分ゆでたものを粗くすりおろして。
離乳後期
皮をむき、種をとったきゅうりを2cm幅にカットし、15分ゆでたものを5mm程度に刻んで。
離乳完了期
皮つきのまま種をとったきゅうりを2cm幅にカットし、15分ゆでたものを1cm角に切って。赤ちゃんが嫌がるようであれば皮はむいてあげましょう。
■監修の先生
山本 理江 先生
管理栄養士・フードコーディネーター。乳幼児健診での食事指導や離乳食~幼児食教室に携わる。食育講演、子育てに関する講演および料理教室なども行っている。
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